プロジェクト物語02 究極の国産スーパーカーをつくる! その夢を支えた情熱と技術。

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レクサスによって認められたアクトの高度な技術力。

LEXUS LFA。最高出力560PSのV型10気筒4.8Lエンジンを搭載し、0-100km/h加速3.7秒以下、最高時速325km以上という、まさにレクサスがもつテクノロジーの粋を結集したスーパースポーツカーである。開発スタートから約10年の歳月を経て、コンセプトモデルから試作モデル、そしてついに量産モデルへと到達した2010年12月。その栄えあるラインオフ式典には、LFAに携わった社員ばかりではなく日軽金アクトのスタッフの姿もあった。
LFAの開発にあたって関係した何百社というサプライヤーのなかから、特に技術貢献度の高かったメーカーとしてアクトも選出され、豊田社長から直々に感謝の言葉と表彰状が贈られたのである。
それは、LFAの開発チームが掲げた「究極の国産スーパースポーツカーをつくる」という夢に共感し、その実現のために情熱を傾けたアクトにとって記念すべき日であった。


他社があきらめた製品開発に、アクトだけがチャレンジ!

このプロジェクトのスタートとなったのは2000年。当時、アクトの前身である日本軽金属押出事業部では、自動車の骨格部品をアルミ製にするための研究開発が開始されたばかりだった。そこに、LFAの開発チームから、富士山型の独特な形状をもった「フロントサイドメンバー」という部品をアルミで製造できないかどうかという引合いがきたのである。緻密な構造解析によって設計された、複数の薄いプレートがトラス状に支え合っている中空構造。通常時は高速走行でも充分な剛性を発揮しつつ、万一の衝突時などにはこのトラス部分が折りたたむように倒れることで衝撃を吸収するというものであった。
一見するとシンプルな構造だが、よく見るとプレート部分の肉厚や傾斜角度がすべて微妙に異なっている。これを、アルミ押出成形により一体構造として製造したいというのだ。他社は、すべて「製造は不可能」あるいは「一体ではなく分割構造なら」と回答。それだけ、押出のプロの目から見ると実現性に乏しい構造だったといえる。しかし、軽量化が重要なテーマとなるスーパースポーツカーの開発だけにスチールではなくアルミによる製造は不可避であり、一体構造でなければ剛性や衝撃吸収といった性能面が確保できない。
そうしたなか、アクトだけが「やってみよう!」と果敢にも手を挙げたのである。

スタッフの情熱によって克服された、数々の困難。


1年近くにわたる試行錯誤を経て、初めて試作押出されたフロントサイドメンバーはとりあえず形になっただけであった。
見た目は設計通りのようだが、細部の寸法精度は満足できる水準ではなく、なによりも肝心の衝撃吸収特性を満足させる耐力一定仕様への挑戦はここからが始まりだった。
基本となる金型精度のさらなる工夫、押出成型時の速度や温度の徹底した調整、全部位の強度を一定に保つための熱処理による後工程・・・。アルミ押出技術に関しては日本有数の技術力を有していると自負するアクトでさえも、経験したことのないような精度を追求する日々。ときには研究開発のスタッフにも協力を要請しつつ、パーツとしての性能を設計値に近づけていく作業が続けられた。
「あの苦しい日々を支えていたのは、やはりスタッフ全員のチャレンジ精神ですね。スケジュールに追われて泊まり込みの作業を余儀なくされることもありましたが、究極の国産スポーツカー、その重要パーツを自分たちの手で実現するんだという情熱が現場にはあふれていました」
なんらかの新技術によるブレークスルーではなく、膨大な結果を地道に積み重ねることによるステップアップ。そこには想像を絶する忍耐力が求められる。しかしながら、困難なプロジェクトであることを最初から覚悟し、それでも「やりたい」と手をあげたスタッフたちのモチベーションは、きわめて高かった。

アクトの技術力の粋を乗せて、いま夢が走りだす!

世界に冠たる「レクサス品質」。その徹底した管理・検査体制を、アクトのスタッフたちの努力によってフロントサイドメンバーがクリアしつつあるなか、プロジェクトの内容は徐々に拡大していく。アクトの技術力を高く評価したLFAの開発チームが、その付属品となる部品まで発注。それらを接合したサブアッセンブリー(中間製品)として納品することになったのである。さらには、フロントサイドメンバーとは別のアルミパーツの製造も受託。
ここにきて、FSW(摩擦攪拌接合)というアクトの得意とする溶接技術が活躍することとなった。材料を溶かさないFSWならば高い接合強度が維持でき、また接合面が円滑になるため、車体の底面に取り付けられるフロントアンダークロスと呼ばれるX形状のパーツなどは、レクサスのスーパースポーツカーに相応しく"見た目"まで美しく完成させることができる。
こうして、2008年、LEXUS LFAの市場投入は正式決定され、開発は試作から量産へと移行。販売価格3,750万円、世界限定500台と発表された夢のスーパースポーツカーは、大反響のなかで冒頭のラインオフ式典を迎えたのである。
「過去にとらわれず果敢にチャレンジした結果が、今回の快挙につながりました。LEXUS LFAの疾走する勇姿には、まさに、アクトのもつ技術の粋が乗せられています」


プロジェクトスタッフ・プロフィール

諸橋 健一郎Kenichiro Morohashi

自動車ビジネスユニット
1991年入社|経済学部卒

※所属部署は取材当時の物

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